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 血脈についての変遷

 現在、顕正会では第66世日達上人猊下は血脈相承がなされていないと言っていますが、かつての顕正会では、

 

○『冨士』昭和61年11月号叱呵痴犬抄2頁)

 かくて日道上人・日行上人・日時上人・日阿上人・日影上人・日有上人と、「本門戒壇の大御本尊」を付嘱の法体として代を重ねること六十七、清浄の法水はいささかも断絶することなく今日に至っている。これが正系門下・富士大石寺の伝統である。

○平成元年発行『日蓮大聖人の仏法』「日蓮正宗の宿願」(初版156ページ)
日蓮正宗が正しい理由は三つある。一には戒壇の大御本尊がましますこと、二には血脈相承、三には国立戒壇の御遺命を使命としていること、である。

 

○顕正新聞平成五年一月五日付

「戒壇の大御本尊は一日として付嘱の人の空白ということがない。またこの付嘱に付随して「金口の血脈」もなくなることはない。」

 

○平成五年発行『顕正会の歴史と使命』
 第一章 日蓮正宗が正系門家である三つの理由
「末法の御本仏・日蓮大聖人の仏法を正しく伝承している正系門家は、日蓮正宗以外には絶対にありません。そのゆえんは、日蓮正宗には「本門戒壇の大御本尊」と「血脈」と「国立戒壇建立の御遺命」が存するからであります。」(11ページ)

 

と、血脈を否定することはありませんでした。さらに「血脈」について、
 

「「血脈」とは、この戒壇の大御本尊の付嘱相承の法脈です。日蓮大聖人はこの本門戒壇の大御本尊を、弘安五年九月に日興上人に付嘱あそばされ、「本門弘通の大導師」に任ぜられた。以来、日興上人は日目上人に、そして日道上人、日行上人、日時上人、日阿上人、日影上人、日有上人等と、一器の水を一器に移すごとく、「唯授一人」といって一人から一人へとこの大御本尊は大石寺の歴代上人に付嘱相承されてきた。この法脈を「血脈」というのであります。」(12ページ)

と、「国立戒壇建立の御遺命」は浅井氏の己義だとしても、「血脈相承」を「日蓮正宗が正しい理由」として挙げており、この時点ではまだ血脈を否定していませんでした。

 

 正信会が血脈を否定したときには、

「ここで、正信会が問題にした阿部管長の相承疑義について触れておく。(中略)非常事態が万一あったとしても、血脈が断絶するようなことは断じてあり得ない。御本仏の下種仏法は金剛不壊である。法体たる戒壇の大御本尊は厳然としてましまし、金口の相承また厳然である。(中略)どうして途中で断絶するような方法をお用いあそばすであろうか。甚深の御仏智に深く信を取らなければならぬ。いかなる事態があろうとも、本宗の血脈はまた不断である。ちなみに現在、正信会に席を置いているか否かは知らぬが、久保川法章の戒壇の大御本尊と血脈についての所論のごときは、いまだ初学の慢心者が、学会憎しのあまりに血迷って吐いた大謗法の邪説に過ぎない。」(学会・宗門抗争の根本原因 224~226ページ)
 

 また、創価学会が否定した際にも、
「阿部管長憎しのあまり、そして池田大作を偉く見せるために、ついに下種仏法の命脈たる金口の相承までも学会は完全否定してしまったのであります。(中略)これを仏法破壊といわずして、何を仏法破壊というのか。これを大謗法といわずして、何がいったい大謗法でありましょうか。」(顕正新聞 平成四年六月五日付)

と言っています。ここでわかるとおり、平成5年の時点で、第67世日顕上人の血脈を否定していませんし、むしろ否定するのは大謗法であるとまで言っています。

 

 しかし平成11年になると、

◎本部指導会・平成11年4月12日(顕正新聞 平成11年4月25日付)
「まさしく御遺命に背いたゆえに、細井管長は御相承を「授ける」ことができず、阿部管長また御遺命違背の科(とが)によって「受ける」ことができなかった。「授」なく「受」なしであります。」

と、血脈を否定しだしました。ご存じだとは思いますが細井管長とは第六十六世日達上人のことです。

 ここに挙げているのはすべて浅井氏本人の言葉です。

 浅井氏の言葉を借りるならば、現在顕正会が血脈を否定しているのは「日達上人憎しのあまりに血迷って吐いた大謗法の邪説に過ぎない」ということです。

 

 また、平成十一年に『日蓮大聖人の仏法』の改訂版を発行する際、「日蓮正宗の宿願」の項を削除し、また現在では『顕正会の歴史と使命』を絶版にし、はじめから血脈を否定していたかのようによそおって、かつて「血脈相承」を認めていたことをひた隠しにしています。

 正法から離れていくものは皆同じ道をたどっていくようです。自己を正当化するために離反し、血脈を否定し、独自の本尊論を振りかざす。邪宗となる定石通りの振る舞いです。
 どれだけ御遺命守護の忠臣を装っても、所詮は正信会や創価学会と同じ穴の狢であることを自ら証明していることに気付いてください。

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